私たちが普段「脂肪」と呼ぶものには、大きく分けて 体脂肪(体内に蓄えられた脂肪) と 食事から摂る脂質 があります。そして、これらは同じようでいて、役割も性質も異なります。
今回は、体にとって厄介な「過酸化脂質」の除去方法を中心に、脂質の役割や「ホルモン感受性リパーゼ(HSL)」の働きについても解説します。
そもそも過酸化脂質とは?
脂質は酸素と結びつくことで酸化されやすく、体内で不要に酸化が進むと 過酸化脂質 と呼ばれる有害物質になります。
過酸化脂質は細胞膜を傷つけ、老化を早めたり、生活習慣病のリスクを高めたりすると言われています。
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過酸化脂質を除去する方法
- 抗酸化物質をしっかり摂る
ビタミンE、ビタミンC、ポリフェノール、カロテノイドなどの抗酸化物質は、過酸化脂質の生成を抑える働きがあります。
緑黄色野菜、ナッツ、果物などをバランスよく取りましょう。 - 良質な脂質を選ぶ
魚の脂(DHAやEPA)、オリーブオイル、アボカドオイルなどの不飽和脂肪酸は酸化しにくく、体に良い働きをします。
揚げ物や古くなった油はできるだけ避けましょう。 - 適度な運動をする
運動で代謝を上げることで、体内の不要物質の排出を助けます。血流が良くなることで酸化ストレスの軽減にもつながります。 - 喫煙・過度な飲酒を避ける
タバコや大量のアルコールは体内の酸化を促進し、過酸化脂質を増やす要因になります。
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体脂肪と脂質は同じではない
「体脂肪=脂質」と思われがちですが、実際には 体脂肪は体内に貯蔵されたエネルギー源 です。
食事から摂る脂質は、エネルギー源になるだけでなく、ホルモンや細胞膜の材料として重要な役割を果たしています。
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脂質の役割とは?
• エネルギー源
1gで約9kcalという高いエネルギーを持ち、効率的な燃料となります。
• 細胞膜の材料
細胞膜の柔軟性を保ち、体を守るバリアの役割を果たします。
• ホルモンの材料
ステロイドホルモン(性ホルモン、副腎皮質ホルモン)などの原料になります。
• 脂溶性ビタミンの吸収を助ける
ビタミンA・D・E・Kは脂質と一緒に摂ることで効率よく吸収されます。
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脂肪燃焼に欠かせないホルモン感受性リパーゼ(HSL)
脂肪を分解する酵素の一つに「ホルモン感受性リパーゼ(HSL)」があります。
HSLは体脂肪を脂肪酸とグリセロールに分解し、血液中に放出します。これが運動や基礎代謝で燃焼され、エネルギーとして使われるのです。
HSLの働きを活性化させるには、
• 適度な有酸素運動や筋トレ
• インスリン値を急激に上げすぎない食事
が大切です。
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良い脂質・悪い脂質ではなく「バランス」が大切
「この脂は悪い」「この脂は良い」と単純に区別するのではなく、どの脂質も適量であれば必要です。
ただしトランス脂肪酸のように健康リスクが高いものは避け、自然由来の脂質を多様に摂ることを意識しましょう。
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まとめ
• 過酸化脂質は抗酸化物質の摂取や生活習慣の見直しで減らせる
• 体脂肪と食事の脂質は同じではなく役割が違う
• 脂質は体に不可欠!ただしバランスと質を意識する
• ホルモン感受性リパーゼの働きを高めて脂肪を効率よく燃やす
正しい知識で脂質と向き合い、健康的に体脂肪をコントロールしていきましょう。